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== 大学教授美穂 ==

大学教授美穂 (3)眠り姫

ろま中男3 作品リスト
大学教授美穂 目次

大学教授美穂 (3)眠り姫

後藤はドアをノックして
「教授失礼します」
声を掛けた。

後藤は今朝催促された資料を届けにきた。

しばらく待ったが返事がない。
再度ノックしてドアを開けて覗いてみると
美穂が席に伏せている。

普通なら寝ていると思うだろう。
「失礼します」
声を掛けて、後藤は美穂に近づいた。
「教授」
もう一度声を掛けたが反応がない。

「教授」
美穂の席の横に立って声を掛けて
肩を揺すったが手ごたえがない。
口元に手をかざすとどうやら息をしていない。

最初は無呼吸症なのかと思ったが、
いつまで待っても呼吸をする様子がない。
救急車か、人を呼ぶか、死んだのか、…。
さまざまな思いがよぎって後藤は混乱した。

とりあえず横にしよう…。
後藤は美穂を抱き上げた。
いい香りがした。
ふいにこみ上げるものを感じたが、
後藤はそこまで大胆な男ではなかった。

ソファに座らせるととりあえず脈を確認した。
かすかだが脈を感じる。
しかし文学部の講師である後藤に医学の知識はほぼ皆無だった。
とりあえず脈を確認したことで、
無呼吸症のようなものだろうと勝手に納得していた。

「はあ…」
後藤はソファの美穂の隣に座った。

ほのかな香りに鼻をくすぐられる気がした。
端正な横顔を近くで眺めてみる。

後ろでまとめた髪は額の生え際をはっきり見せていた。

その生え際から、
やさしい曲線を描いて眉根に続いている。

閉じられたまぶたからは長いまつげがきれいに生え揃っている。

そこからすこしくぼんで鼻の盛り上りに続く。

ほぼまっすぐに鼻の先まで続くと、
やや戻るように美しい鼻の形を見せている。

その下にはやや厚めの上唇が遠慮がちに突き出している。

そしてプックリした下唇が続いている。

そこからすっきりしたあご先へ美しい曲線を描いて首へとつながっている。

グロスリップのブルンとした唇の感じが、
後藤の男をくすぐる。

大学教授美穂 (4) につづく
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