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短編 (222) 会社の部下ルミ(16)お得意様のエロハゲ

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短編 会社の部下ルミ 目次

短編 (222) 会社の部下ルミ(16)お得意様のエロハゲ

「いつも、お世話になってます」
取引先会社でオレたちは会議室に通され、馴染みの部長に挨拶していた。

「田上ルミです、よろしくお願いします」
名刺を渡したルミはきれいなお辞儀を見せて深々と頭を下げた。後ろには誰もいないが、ミニワンピのお尻が見えそうでオレはハラハラしていた。
「はああっ、社員さんですか、ウチの商品を、こんなきれいな女性が着てくれると、10割増しによく見えますね」
名刺を受け取ったハゲ部長はいつものモデル事務所の人間だと勘違いしていたようで、しきりに感心して体の線がクッキリ出たミニワンピ姿にいやらしい視線を這わせていた。
「ひょっとして、下着もウチのですか?」
太ももに格子状に食い込む網タイツをスケベ丸出しに眺めたハゲ部長は、ソファに座り込むとミニ丈のスソを覗き込んだ。股間がちんまりと膨らんでいた。
「はい、とてもいいですね、私、気に入りました」
お粗末な膨らみを値踏みするような目で見たルミだったが、股間の前で手を揃えてパンチラしそうな短いスソを押さえ、百点満点の営業スマイルで答えた。

「そうですか、気に入ってもらえて、嬉しいですね、で、どんな具合ですが?」
作り笑いに見えない美人の笑顔にご満悦のエロハゲは、下着姿を見せろとオレに目配せする。
「は…、はあ…」
(そうだった…、でも、いつもやってることだし…)
オレはうっかり失念していた。モデル事務所に依頼した時は下着姿を見せることは折り込み済みなので、エロハゲも遠慮なしに催促するのだが、さすがに社員のルミにそれをさせるのはためらわれた。
「主任、どうしました?…」
オレが迷っているとルミの方から声をかけてきた。すました美人顔できれいな姿勢で立つルミの無表情な目は怒っているように思えるが、明鏡止水の心境で何をされても構わないという覚悟を秘めているような気もした。
「田上くん…、部長に下着がどんな具合か…、お、お見せして…」
(連れてくるんじゃなかった…、くそお…、スケベオヤジめ…)
お得意様の機嫌を損ねないために言いなりになるしかないのだが、ルミの目を見ているうちに急にオレだけのルミをスケベオヤジに見せることが惜しくなった。怒りがこみ上げてきて声が震えたが、ルミにエロハゲの期待通りの指示をした。

「はい…」
軽くお辞儀してうなずいたルミはあっさりワンピースを脱いで下着姿になった。
「ほおっ、すばらしいですね」
ダイナマイトセクシーな下着姿にエロハゲはご機嫌だった。爆乳の深い谷間をガン見してスケベ笑いするエロハゲに怒りがこみ上げる。
(あれ…、なんか、ちがう…)
モデルのようなきれいな立ち姿を見せるルミの官能的な女体美は神々しくさえあった。しかしふたりきりの会議室に充満していたフェロモンはまったく感じなかった。
「ポーズ、取ってみてくれますか」
乳肌があふれそうなブラの大きな膨らみにスケベ笑するエロハゲは、エッチポーズを要求した。ソファで反っくり返るメタボ部長はひっくり返ったガマガエルのようだったが、大きく広げた股間の膨らみは相変わらずちんまりしていた。
「これでいいですか?」
鼻の下を伸ばした部長をチラ見したルミは、股間で合わせた手の二の腕で爆乳を挟んで前かがみになった。
「おおっ、素晴らしいっ、こんな美しい女性社員がいるなんて、うらやましいですねっ」
左右から押しつぶされた爆乳がせめぎ合う深い谷間を強調したポーズに、ヨダレを垂らさんばかりに乗り出したエロハゲはオレに同意を求めていた。
「はあ…、恐縮です…」
(このドスケベハゲめ…、いつか殺してやるっ…)
愛想笑いがこわばった。モデル事務所に頼んでいたの時は全く感じなかったが、ルミの下着姿にのぼせるハゲを殺してやりたかった。

「(主任、いいんです…)」
チラ見したルミがオレにだけ聞こえるようにつぶやいた。無表情な冷たい目にハラワタが煮えくり返るような怒りが急にしぼんだ。
「ホント、いいねえ、こんどは後ろ、見せてください」
オレたちのやりとりに気づいてないほどルミの下着姿にのぼせたエロハゲは、今度は後ろ姿を見せろと要求する。
「はい、いかがですか?」
カラダを起こしたルミは背中を顔を向けると腰に手を当てて振り返った。
「はああっ、いいねえっ、美人さんに着てもらった、ウチの商品は幸せですよっ」
プロモデルのようなポーズを決めたルミに、尻フェチのエロハゲは真っ赤にのぼせて頭から湯気を吹いていた。興奮したツバが飛んで、それがルミの脚にかかるんじゃないかと、オレはムカムカしていた。

「…、助かったよ、ルミ」
エロハゲ部長から開放されてエレベーターに乗ったオレは気を緩めてルミを見た。嫌な顔ひとつせずにセクハラを甘んじて受けたルミを労いたかった。無表情だが怒っているようにエレベーターの壁を見ていたルミに声をかけた。
「(…、えろハゲ、粗チン、踏み潰してやる…)」
オレの声が聞こえなかったのか、目の据わったルミがつぶやいた。小さな声だったがドスの利いた迫力のある声だった。
「あ、私今、何か言いました?、あれくらいなんでもありませんよ、主任のセクハラで、慣れっこですから…」
オレは本物の殺意がこもった声に震え上がった。向きを変えてオレを見たルミは完璧な営業スマイルでニッコリ笑ったが、サメの目のような表情のない瞳が怖くてオレは明後日の方向を向いた。

短編 (223)につづく
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