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== 女教師鈴子のルール ==

女教師鈴子のルール (10)消せない過去

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女教師鈴子のルール 目次

女教師鈴子のルール (10)消せない過去

成績が低迷していたこの時期、教室内で私のソープ嬢時代のウワサがささやかれていた。そんなウワサが性欲を持て余した少年達の妄想をかき立てさらなる成績低下を誘っていた。

入学式の写真がウワサのキッカケだった。

入学式のあとクラス全員で撮った写真が1週間ほどでできあがると、ある生徒が自宅で担任の新任美人教師を自慢した。それを見た大学生の兄は人気ソープ嬢アイリーンだと気付いた。兄はアイリーンの客だった。

半年足らずの短い期間に光芒を放って消えた人気ソープ嬢アイリーンはいまでは都市伝説のように語られていた。ネットに体験談をアップして人気を煽った男たちをのぞけば、ほとんどの男は蕩けるような甘美な時間をいい思い出として胸の奥にしまっていたが、兄はアイリーンの特上の女体を味わった武勇伝を弟に自慢せずにはいられなかった。

名門男子校の新人教師がソープで働いていたというセンセーショナルな話題はすぐクラスで広まった。最初はくだらないデマだと思っておもしろがっていたが、若い女体から発散される濃厚なフェロモンに元ソープ嬢というウワサに説得力を感じるようになる。

それに行ったことのないソープのサービスをあこがれの女教師から受けたいという願望がそのウワサを事実と思うようになるのも無理からぬことだった。

ウワサが広がる前からクラスのほぼ全員が私のカラダにいかがわしい欲望を抱いていた。私を弄ぶ妄想に駆られて悶々とした夜を重ねた少年達は勉強に手がつかず、中間試験でまったく実力を発揮できずに成績は急降下した。ソープ嬢のウワサが広がった期末試験はさらに落ち込んだ。

学年主任から退職勧告されて落ち込んでいた私は、不名誉な過去がウワサになっていることなど知らないまま、せっぱ詰まった気持ちで成績低迷の理由を生徒達に直接問いただすことにした。

成績低下は生徒にとっても重大な問題で最初はみんなうつむいて黙っていたが、安芸山遊治が口火を切った。2年1学期現在4回連続トップを記録しているが1年1学期当時は最下位に近い成績だった遊治は、私のソープ嬢経験を問いただした。

知られたくない過去を面と向かってつきつけられて私は絶句した。目の前が真っ暗になった。しかし死ぬことを本気で考えた私の教師として生きる決意は何物にも変えられなかった。

朝のHRは終わって授業時間になっていたが、幸い1時間目は私の現代文だった。

「このことは、ここにいるみんなだけの秘密にして欲しいの」
成績低迷の責任を問われて学年主任から厳しく叱責され、責任感や絶望感で押しつぶされそうだった私は、そんなどん底で恥ずかしい過去を突きつけられて泣きそうだった。
「本当のことを話すわ、お願いだからちゃんと聞いてね」
しかし泣いても何も解決しない。なにより私は教師として何が何でもがんばると決めた。大げさではなく私は不退転の覚悟だった。

「私は両親家族を一度に亡くしました…」
私はあの日からあったことすべてを正直に包み隠さず話した。
「ソープ嬢として働くようになったのは負わされた借金のためだったけど…」
言うべきじゃないかもしれないと思ったけど、
「男の人が悦んでくれるのを見るがうれしかったのも事実です」
ソープ嬢として見知らぬ男に抱かれた時に感じた幸せも正直に包み隠さず告白した。

みんなが私をいやらしい目で見ているような気がした。下腹あたりがジンジンして下着が湿ってくるのがわかった。

「…、話は以上です」
話し終わってみんなを見渡した私を驚きが襲った。涙をぬぐっている生徒が何人もいたからだ。泣いてない子の目にも同情的な温かさを感じた。
「わ、私は…、先生をやめたくない、そしてみんなにがんばって勉強して欲しいと思ってます」
喉が詰まって声がかすれた。かろうじて涙をこらえた私は、みんなの涙の意味をちゃんと理解できないままそう締めくくった。

「せんせい、オレにいいアイデアがあるんだけど」
しばらく静寂が続いた。そして遊治がまた発言した。
「オレらの成績が落ちたのは、先生のせいだってわかってる?」
斜に構えてちょっと照れたようにも見える彼は私のカラダを値踏みするように見ていた。
「…、ごめんなさい」
イケメンの彼に視姦されて私は不謹慎にも欲情していた。恥ずかしくていたたまれない焦燥感に心が揺れるのをひた隠しにする私に言いつくろうよう余裕などあろうはずもなく、核心を突いた指摘に対して謝るしかなかった。

「まあ、先生にのぼせたオレらが勉強に手が付かなかったのも本当だから、どっちもどっちなんだけどね」
かぶりを振って顔を伏せた彼は私に謝らせたのを申し訳なさそうにしているように見えた。みんなも彼に同意しているような雰囲気だった。
「で、提案なんだけど、聞いてくれる?」
そこで前に出てきた彼は黒板に何か書き始めた。それは現在の「ルール」とほぼ同じ内容だった。私は破廉恥な内容がすぐに飲み込めず、顔が熱くなるのを感じながら彼が説明するのを待っていた。

女教師鈴子のルール (11)につづく
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