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水泳部マネージャー (51)蛍のストーカー

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水泳部マネージャー (51)蛍のストーカー

え?…。
朝練のために幸太より先に家を出た蛍は、背中にゾクッとするものを感じて振り返った。ボブカットの前髪越しに瞳に映るのはいつもの見慣れた通学路の風景で怪しげな人影は見あたらなかった。

蛍は気付かなかったがパンチラしそうに翻った純白ミニスカをしっかり見ながら電柱の陰に隠れた男がいた。不安そうに向き直った蛍が歩き出すと男も距離を取って蛍に付いていった。


男は近所に住む大学生で進藤寛一。姉の雪と中学の同窓だった。

当時まだ女子校だった名門秀香蘭に進学した雪と違って寛一はごく平均的な共学高校に進学した。そしてこの春は高望みした大学受験にことごとく失敗し、名門にはほど遠い私立大学に入学した。

寛一は秀香蘭の純白セーラーを着て妙に可愛くなった雪に告白したことがある。しかし雪はあのきっぱりした性格でけんもほろろに断った。取り付く島もない完全な拒絶に地の底まで落ち込んだ寛一は数ヶ月立ち直れなかったが、次は妹の蛍に目を付けた。

中学生の蛍はあか抜けない女の子だったがおとなしくて控えめで、姉のようにこっぴどく痛い目に遭わされることはなさそうだと思った。雪にフラれた経験はトラウマになって、正常な男女交際ができなくなるほど寛一の精神をねじ曲げていた。

自分の出身校でもある中学の地味なセーラー服姿の蛍をときおり見かけるだけで満足していたが、秀香蘭に入学して純白セーラーに変身した蛍に萌えた寛一は自分をふった雪の面影をおぼえつつ、ボブカット美少女に対するロリな妄想倒錯にはまりこんでいった。

朝練で早い時間に家を出る蛍にあわせて早起きする寛一は、大学に行く前に蛍をストーキングするようになった。家を出た蛍を尾行して校門に入るまでを見届けるのが日課だった。

短い純白ミニから伸びたまだ子供っぽさの漂うナマ脚を眺めて変態嗜好を満足させていたが、気付かれないように同じ電車に乗ったときは、着やせする上衣の胸の膨らみを盗み見て変態倒錯妄想に耽った。

ストーキングを続けるうちにロリな少女偏愛が昂じて病膏肓に入るに達していた変態ペド野郎は、まだ男を知らない蛍の清純に魅せられていた。常に遠くから見守るだけだったが、ボブカット美少女から漂うピュアで清廉な空気にペドな倒錯性欲ををますます昂進させた。


いつもと違う…、蛍、たん…。
しかしその日の蛍は違って見えた。毎日ストーキングを続けて少女偏愛を極めた変態だからこそわかる変化だった。
まさか…、男と…。
純白セーラーの女体に漂う少女オーラに女の色香が混じっているのを敏感に感じ取った寛一は愕然とした。汚れなき美少女が男を知ってしまったかもしれないという疑惑で頭が破裂しそうで、苦しくて胸が張り裂けそうだった。

イヤらしい…、脚…。
昨日まで幼児の雰囲気さえ感じさせてくれたナマ脚が今日はヤケに女っぽさを感じさせた。
どうしちゃったんだ…、モレの…、蛍たん…。
おかっぱという表現がピッタリだったボブカットの黒髪が揺れるたびに淫靡なメスの匂いを振りまいているように感じた。

蛍たん…、モレを…、裏切ったのか…。
蛍が男を知って汚れてしまったかもしれないという悲しみはすぐに憎しみに変わった。
淫乱…、女め…。
中学時代から見守ってきた自分を差し置いて、どこぞの馬の骨とよろしくしてしまったかもしれない蛍の後ろ姿を血走った目で凝視してストーキングするペド野郎は、性的倒錯興奮を伴った怒りをたぎらせていた。

蛍が背中に感じたおぞましい何かは、そんな変態が放つ憎しみのこもった偏愛のまなざしだった。

.水泳部マネージャー (52)につづく
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