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== 短編 ==

短編 (47)下着ドロ(10)

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短編 目次

短編 (47)下着ドロ(10)

…、こない…、
ケータイの着信にビクビクし、子宮内のローターが突然震動し始めるんじゃないか、というどMな不安にドキドキしていた亜樹だったが、
なあんだ…。
あれからローターはピクリともせず、定時になっていた。

ちぇっ…、帰ろ…。
憧れの(といってもヤリチン現場を見てずいぶん株を落としていたが)大島も直帰で戻らないので、亜樹がとっとと定時上がりしようとしたその時に、
!…、来たっ?!…、ストーカーメール?…。
ケータイが鳴った。

このお、ジラしてくれちゃって…。
絶頂を突き抜けたセックスを教えてくれた男に、本心ではもう一度逢いたくてメールを待っていた亜樹は、照れくさそうなカワイイ笑顔を見せてケータイを開けた。
おっ、やっぱ、来たな…。
やっぱり「呪いのメール」だった。本文は「7時までに、○○に来ないと、今日死ぬ」だった。

ふうん…、亜樹に、来て欲しいんだ…。
○○は自宅近くの公園だった。亜樹は呼び出されたのがうれしかった。ストーカーの変態扱いして不気味がって怯えていたことなど、すっかり忘れていた。

ウキウキして会社を後にした亜樹は、帰りの混んだ電車で中年のオッサンにお尻をナデられていたが、男に会えるうれしさで優しい気持ちになっていたので、知らん顔して痴漢されていた。

はあ、まだ、早いか…。
○○公園に着いた亜樹は、オッサンに痴漢されて火照った女体から妖しいオーラを漂わせ、心持ち腰を振りながら男が来るのを待っていた。

「おお、亜樹じゃないか」
来たっ?…。
その声にパッと笑顔になって振り返ると、高校の時の担任だった沼重造が立っていた。
「沼先生…、お久しぶりです」
なんで…、ヌマ?…。
沼にあまりいい思い出のない亜樹は愛想笑いで応えながら、邪魔モノはとっとと消えてくれと失礼なコトを考えていた。

「立派になったなあ…、オレはオマエを鑑別所に送ることだけが、生き甲斐だったのに…」
いっぱしの社会人になった亜樹をうれしそうに眺めて、照れ隠しなのか冗談交じりに沼はしみじみつぶやく。
「もう、先生たらっ、昔の話は…」
スケバン刑事かっ…、私はサキじゃなくて、アキだっつーの…、昔の話、持ち出すんじゃネエよ…。
顔に痣があるんじゃないかと、ジトッと見つめた亜樹は、ヤンキーな過去を持ち出されて迷惑そうに笑っていた。

短編 (48)につづく
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