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== 美人秘書美沙希 ==

美人秘書美沙希 (1)帰り道

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美人秘書美沙希 (1)帰り道

見られてる…。

美沙希がその視線に気付いたのはあまり混んでない帰途の電車に乗ってからだが、実際にはホームにいたときから、大学生風の青年に目を付けられていた。美沙希は背中やお尻に男の視線が突き刺さるのを意識して、身を固くしていた。


都内の中堅商社に勤める美沙希は秘書課に勤める20代後半の美人OLだ。今日はボスである専務が取引先と盛り場に繰り出すので、定時前にはハゲおやじのお守りから解放されたが、週1でまわってくる当番で後片付けしているうちに遅くなり、会社を出る頃には外は暗くなっていた。

1日の仕事で疲れて力が抜け気味な美沙希のタイトミニの脚線美に、夜風が絡んでひんやりなでていく。若く新鮮な肉体に疲労感を帯びて緊張感を緩めた美沙希が、たどり着いた駅のホームで自分を見つめる男の視線に気付かなくてもムリはない。

走り出した電車に体を持って行かれそうになった美沙希は手すりにつかまると、窓の外に流れるまばゆい灯りに彩られた景色を、物憂げに眺めていた。

何かの拍子に視線をズラした美沙希は、窓ガラスに映る青年と目があってハッとなった。慌てて下を向いた美沙希がもう一度見ると、吊革につかまった青年がまだ見ていた。

誰?…。
青年は美沙希の慌てぶりを楽しむように、口のハシをわずかに上げて笑っているようにも見える。見覚えのない男に美沙希はかすかに恐怖を感じて、手すりにギュッとつかまった。

あっ、あんっ…。
…を検知しました…、しばらく停車します、…。
その時電車が止まり、そのあと車掌のアナウンスが流れる。車内は大きく揺れたが手すりにつかまっていた美沙希は、何とか自分を支えることができた。

やだ…、混むわ?…。
割合余裕のある車内で安心していたが、10分程度の停止でもこの時間帯は電車が混む。混み合う朝の電車でソフトな痴漢行為に遭うのが日常茶飯事の美沙希だが、やはり誰とも知れない男の手で弄ばれるのは気持ちのいいモノではない。
「はあ…」
疲れた帰りの電車でもあのイヤらしい意志のこもった、姑息な指先でお尻をなぞられるのかと思うと、美咲はウンザリして思わず溜息を漏らしていた。

はっ、あ…。
漏れてしまった溜息に顔を上げた美沙希は、窓に映る青年とまた目が合った。男の顔から不気味な笑みは消えていたが、やはり自分を見ていた。
やだ…。
停まったまま動き出す様子のない車両で、美沙希は見知らぬ青年のたくらみがわからず、モデル並みの女体を緊張させて、レーストップストッキングの太ももを不安げにすりあわせていた。

美人秘書美沙希 (2) につづく
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