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== 痴漢電車の女たち ==

痴漢電車の女たち 2.まさみの場合(3)

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痴漢電車の女たち 目次

痴漢電車の女たち
2.まさみの場合(3)痴漢はウチの生徒

数年ぶりの痴漢に浮き立っていた私ですが、なんと次の日も痴漢されました。

2日続けて痴漢されたのは人生で初めてで、教師になった頃以来の記録更新にまず驚きました。それから誰かにお尻を撫で回される背徳を帯びたゾクゾク感に、股間に食い込むパンティが湿るのを意識しました。

でも思い詰めたオーラを背中に感じて予感がしました。恐る恐る後ろを窺うとやっぱり昨日と同じ男子がいました。彼は昨日と同じように思いつめた表情で私のお尻を触っていました。そのときの私は痴漢される恐怖など微塵もなく、「ひょっとして彼に気に入られちゃったのかな」という浮ついた気持ちさえありました。

「初めての相手」に私を選んでくれた彼のこれからの人生を大事にしたかったので、もちろん声を上げたり警察に突き出すなんて考えもしませんでした。なんとなくいい気持ちになった私は、枯れて疲れた女に興味を持ってくれた物好きで奇特な少年に、降車駅に着くまで心ゆくまで触ってもらいました。

私は弾んだ気持ちで電車を降りました。朝からそんな気持ちになったのは久しぶりでした。でも横を通り過ぎる制服の少年に冷水をかけられた気がしました。なんと彼も降りてきたんです。「まだ若いんだからストーカーだけはやめなさい」と浮き立った気持ちで大人ぶったセリフを心の中でつぶやきましたが、落ち着いて見ると彼の制服はウチの学校のものでした。詰め襟の校章は1年生のそれでした。

うかつでした。制服姿ですぐにウチの学校の生徒の可能性を考えるべきでしたが、つまらな堅物女で通っている枯れた女が学校の男子から性的な目で見られるなんてあり得ないと思ってました。そんな素振りを見せる生徒は何年もいませんでしたから。

駅を出た私は一定の距離を保って彼について行きました。恐れていた通り、彼のたどる道順はウチの学校への最短コースでした。彼がウチの生徒であることは間違いありません。私は絶望感に襲われました。生徒の不祥事は学校の不名誉です。私がその原因になってしまったことは痛恨の極みでした。

でも彼の後ろ姿を見て歩いていると不意に解決策が浮かびました。「バレなきゃいいんだ」と。バレて公にならなければ学校の不祥事にはなりませんし、私の責任も追求されません。幸い電車での彼は周りから見つからないように慎重に痴漢行為をしていましたし、私が黙っていれば秘密が曝露されることもなく丸く収まると考えました。

下駄箱まで尾行した私は彼が1年B組だと突き止めました。1年B組は私が化学の授業を担当するクラスです。新学期が始まってすでに授業をしているのに、彼の存在に気づかなかったうかつさに私はまた落ち込みました。しかも今日は3時間目に1年B組の授業がありますから嫌でも彼と対面しなければなりません。私はどういう顔をして彼に会えばいいのか、浮ついた気持ちが混じった当惑にしばらくうなだれました。

痴漢電車の女たち 2.まさみの場合(4)につづく

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