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義姉さんと孝雄 (10)変態の出迎え

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義姉さんと孝雄 目次

義姉さんと孝雄 (10)変態の出迎え

(はあ、やっちまった…)
あれから一日中真夏に付きまとわれたおかげで憔悴した孝雄は、一緒に帰りたいとむずかる真夏を反対方向だからと断って一人電車に揺られていた。

(こんなつもりじゃ、なかったのに…)
朝の満員電車で伊織の着痩せする肉体に欲情したために、真夏と肉体関係を持ってしまった後悔が、電車に揺られる孝雄を責め続けた。
(明日から、どうすりゃいいんだ…)
入学式のあとオリエンテーションで同じクラスになってなぜかずっと付きまとってきた真夏を、孝雄は無難にあしらってきた。特にどこが嫌いということはないが、なんとなく鬱陶しくて敬遠してきた真夏と肉体の一部とはいえ、そういう関係になってしまって明日からどんな顔で会えばいいのかわからず落ち込んでいた。

(はああ…、もうどうでもいいや…)
家にたどり着いた孝雄はめんどくさいことを考えるのが嫌になって現実逃避した。
(…、はああ、伊織ちゃんのパンティ…、気持ちいい…)
妄想の世界に入り込んで現実感のない状態で伊織の部屋に忍びこむとチェストの中の下着を物色し、特にエッチなスキャンティを選んで戯れた。両親が新婚旅行で不在中にドキドキしながらしていた変態行為だったが、放心状態のこの日は本能のままカラダが動いた平常心のルーチン行動という調子だった。

「ただいま帰りました」
(?…、えっ、は?、なに?…、オレ、何してんだ?…)
色とりどりの下着と戯れて時間が過ぎるのを忘れているうちに伊織が会社から帰ってきた。その声で我に返った孝雄は、無意識にしていた変態行動を自覚して慌てた。散らかした下着を手当たり次第にチェストに放り込むと玄関に走った。
「お、お帰りっ、姉さん」
(はっ…、ギリギリ、セーフ…)
激しい動悸に襲われて荒ぶる息をごまかしながら無理に笑顔を作った孝雄は、不自然にカッコつけたポーズだった。
「…、えっ」
クツを脱いでカラダをかがめていた伊織は、いつもは出迎えに出てこない孝雄を見るなり動きが止まって、唖然とした表情で驚きの声を漏らした。
「え…、あの…、なんか、オレ…、変?…」
(な、なにっ、なんか、オレ、失敗した?…)
下着荒らしという変態行為の後ろめたさにドギマギする孝雄は、呆然として立ちすくむ伊織に恐る恐る聞いていた。

「あ…、うふふっ…、ごめんなさい、よかったら、これもどうですか?」
焦り気味に見つめる孝雄の真剣な目を身じろぎもせず受けていた伊織だったが、突然吹き出した。そして笑いながらスーツスカートを捲り上げて官能的な脚線美を晒すと、股間をモロパン丸出しにして見せつけてきた。
「え…、ええっ、なにっ、どうしたのっ」
(なんで、パンティ丸出し?…、触っていい…、ってこと?…)
地味ファッションの同年代女子が突発的にした大胆行動の理由がわからず愕然とした孝雄だったが、朝の満員電車でした痴漢行為が頭に浮かび、純白パンティが食い込んだ生々しい下半身を凝視していた。
「孝雄さん…」
固まった孝雄を見て楽しそうに笑う伊織は自分の頭に指を向けた。
「は?…」
その指のサインがなんのことだが全く見当がつかなかったが、すぐに自分の頭を見ろという意味だとわかった。それで頭を触るとツルツルした生地に触れた。

「あっ…、あ、あのっ、いや、あの、これはっ」
ハッとなった孝雄は慌ててそれを頭から剥ぎとった。汗ばんだ手に握られていたのはさっきまで戯れていた真っ赤なパンティだった。パンティをかぶっていたことを忘れて伊織の前に出てしまった孝雄は、ろくな言い訳もできずにしどろもどろだった。

義姉さんと孝雄 (11)につづく
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